Matter Chemistry|Chemia Materiae
── On the Modes of the Change of Matter
MC-01|Materia Mutans (v0.9) ── How Can Change Change the Space of Possible Change?
👉 MC-01|Materia Mutans (v1.0) ── How Can Change Change the Space of Possible Change?
Materia Mutans v0.1
── How Can Change Change the Space of Possible Change?
Matter Chemistry
── HOW Does Matter Change?
生命とは何か。
その問いを、いったん置いてみる。
生命を生命から考えれば、代謝、情報、複製、膜、進化、自己維持といった特徴がすぐに現れる。
しかし、それらを最初から生命の特徴として置いてしまえば、生命と物質のあいだには、最初から境界が引かれてしまう。
そこで逆に、生命をいったん忘れる。
Matterだけを見る。
そして問う。
\[\boxed{ \text{HOW does Matter change?} }\]物質は、どのように変わるのか。
Fire.
Catalyst.
COH.
N.
P.
S.
順番に、なぞってみる。
これは生命の起源を再構成する試みではない。
進化の順序でもない。
元素の重要度を並べる試みでもない。
ただMatter Chemistryをなぞりながら、
Matterのchangeには、どのようなHOWがあるのか
を見ていく。
1|Fire — Matter changes.
最初に火を見た。
火は一つの物質ではない。
燃料が入り、reactionし、生成物が出ていく。
構成するMatterは変わり続ける。
それでもreactionが続くあいだ、火というprocessは現れ続ける。
\[\boxed{ Matter\ changes. }\]元素そのものが消えるわけではない。
relationが変わる。
結合が変わる。
電子状態が変わる。
Matter Chemistryの最初に現れたのは、
change
だった。
そしてもう一つ。
processは、構成物質を固定することなく持続しうる。
変わり続けることで、現れ続ける。
2|Catalyst — Matter affects HOW Matter changes.
次に触媒を見た。
触媒もMatterである。
しかし触媒は、単に別のMatterへ変わるだけではない。
reactionへ参加し、別のreaction pathwayを可能にし、触媒cycle全体では再びreaction可能な状態へ戻りうる。
ここでMatter Chemistryに最初の多層性が現れる。
\[Matter\ changes.\]だけではなく、
\[\boxed{ Matter\ affects\ HOW\ Matter\ changes. }\]Matterが、changeのHOWに効く。
ChangeとHOW of Change。
まだ再帰ではない。
まだEditingでもない。
しかしMatter Chemistryの内部に、すでに単なるchangeだけではない層がある。
3|COH — Matter has many ways to change.
そこで元素へ降りた。
Carbon.
Oxygen.
Hydrogen.
\[\boxed{\mathrm{COH}}\]COHは生命ではない。
Fireでもない。
特定のprocessを意味するわけでもない。
しかしC、O、Hがつくるchemical spaceには、多様なstructureとreactionがある。
炭素骨格。
共有結合。
電子移動。
プロトン移動。
酸化還元。
energy conversion。
形成。
切断。
組み替え。
Matterには、一つの変わり方しかないわけではない。
\[\boxed{ Matter\ has\ many\ ways\ to\ change. }\]HOWは複数ある。
4|N — HOW becomes local?
次にNを置いた。
Nitrogen.
Nを単独の属性として見るのではなく、
\[N\text{-in-relation}\]として見る。
Nがどこにあるか。
何と結合しているか。
どの状態にあるか。
孤立電子対はどう働くか。
プロトン化状態はどう変わるか。
それらによってreactionの可能性は変わる。
するとHOWは、Matter全体に均質に存在するものではなくなる。
あるsiteでは、このreaction。
別のsiteでは、別のreaction。
そこで一つのProbeが立った。
\[\boxed{ N:\ localization\ of\ HOW\ ? }\]HOWには場所がありうる。
WHEREがHOWに効き始める。
5|P — HOWs can be coupled?
次にPを置いた。
Phosphorus.
P chemistry、とりわけリン酸を含む化学では、group transferやreaction couplingが可能になる。
あるreactionによって生じたchemical stateが、別のreactionへ効く。
\[HOW_1 \rightarrow State \rightarrow HOW_2\]一つのHOWが孤立して終わらない。
別のHOWへ接続されうる。
そこで、
\[\boxed{ P:\ coupling\ of\ HOWs\ ? }\]というProbeが立った。
そしてここで、
\[\boxed{again}\]が小さく現れた。
changeが次のchangeへ渡される。
HOWからHOWへ。
6|S — HOW persists while remaining changeable?
最後にSを置いた。
Sulfur.
当初、Sにはstabilizationという語が似合うように見えた。
しかし硫黄化学をなぞると、それだけでは足りなかった。
Sを含むrelationは、
形成される。
切断される。
酸化される。
還元される。
再形成される。
\[Relation \rightleftarrows Relation'\]S-S relationも、単に固定するのではない。
結ばれ、切れ、再び結ばれうる。
そこでstabilizationよりも、
\[\boxed{ S:\ reversible\ persistence\ ? }\]というProbeが現れた。
残る。
しかし固定されない。
変わる。
そしてagainしうる。
7|NPS — HOWs encounter HOWs.
ここでN、P、Sを重ねてみる。
\[N:\ localization\] \[P:\ coupling\] \[S:\ reversible\ persistence\]もちろん、これは元素そのものの定義ではない。
Nが常にlocalizationを意味するわけでもない。
Pがcouplingそのものなのでもない。
Sがpersistenceそのものなのでもない。
Matter Chemistryをなぞったときに露出したHOWを、Probeとして並べているだけである。
しかし三つを重ねると、妙な構文が現れる。
局所化したHOWが、別のHOWへcoupleされ、そのrelationが変化可能なまま持続し、再び次のchangeへ効く。
\[HOW_1 \rightarrow HOW_2 \rightarrow HOW_3\]さらに、
\[HOW_2(HOW_1)\]そして場合によっては、
\[HOW_3(HOW_2(HOW_1))\]Matter Chemistryのなかで、
\[\boxed{ HOWs\ encounter\ HOWs. }\]HOWが多層化し始める。
8|Multilayering
ここまでを圧縮してみる。
Fire:
\[\boxed{Change}\]Catalysis:
\[\boxed{HOW\ of\ Change}\]COH:
\[\boxed{Many\ HOWs}\]N:
\[\boxed{Localized\ HOW}\]P:
\[\boxed{Coupled\ HOWs}\]S:
\[\boxed{Reversible\ Persistence}\]NPS:
\[\boxed{HOWs\ encounter\ HOWs}\]すると全体の軌道は、
\[Change\] \[\downarrow\] \[HOW\] \[\downarrow\] \[Many\ HOWs\] \[\downarrow\] \[HOW\ affects\ HOW\] \[\downarrow\] \[HOW\ persists,\ couples,\ and\ appears\ again\]となる。
ここで見えてきたのは、
\[\boxed{\text{Multilayering of HOW}}\]である。
Matter ChemistryのHOWは、一枚ではない。
9|しかし、まだ生命ではない
ここが最も重要である。
\[again \neq recursion\] \[persistence \neq memory\] \[localization \neq information\] \[coupling \neq editing\] \[NPS \neq life\]reaction networkが複雑だからといって生命ではない。
cycleがあるからといって自己更新ではない。
chemical stateが残るからといってmemoryではない。
reactionがcoupleされるからといって目的があるわけでもない。
Matter ChemistryからLifeへ飛ばない。
むしろ、生命を持ち込まないことで別の謎が露出した。
10|COH|NPS ?
ここまでなぞると、
\[\boxed{ \mathrm{COH\ |\ NPS} }\]という線が気になり始める。
しかしこれは、
\[Matter\ |\ Life\]という境界ではない。
COHにもCatalysisはある。
NPSなしにも複雑なreaction networkはある。
金属も重要である。
鉱物表面も重要である。
他の元素も重要である。
したがって、
\[NPS = Boundary\]とは言えない。
それでもNPSは、
\[\boxed{ \text{HOWの多層化を観察するProbe} }\]として興味深い。
問うべきなのは、
「NPSが生命を生んだか」
ではない。
むしろ、
\[\boxed{ \text{HOW can HOW become multilayered?} }\]である。
11|Matterの謎
生命とは何か。
そこから始めた問いを、いったん忘れた。
Matterだけをなぞった。
するとMatterは、思っていたより静かではなかった。
Matter changes.
Matter affects HOW Matter changes.
Matter has many ways to change.
HOW can become local.
HOWs can become coupled.
HOW can persist while remaining changeable.
HOWs can encounter HOWs.
そして最後に残ったのは、
生命の謎ではなかった。
\[\boxed{ \text{なぜHOWは多層化できるのか。} }\]これはまだ、
Matterの謎
である。
12|次の駅は決めない
ここからInformationへ行くこともできる。
Recursionへ行くこともできる。
Metabolismへ行くこともできる。
Membraneへ行くこともできる。
Lifeへ戻ることもできる。
しかし、まだ行かない。
始発駅を決めれば、起源物語になる。
終着駅を決めれば、目的論になる。
いま残すのは、Matter Chemistryをなぞった軌道だけである。
\[\boxed{ Fire \rightarrow Catalyst \rightarrow COH \rightarrow N \rightarrow P \rightarrow S \rightarrow NPS }\]これは生命への一本道ではない。
Matterをなぞった跡である。
そして、その跡に一つの謎が残った。
\[\boxed{ \text{HOW does HOW affect HOW?} }\]さらに、その手前にもう一つ。
\[\boxed{ \text{HOW can HOW become multilayered?} }\]ここで止めておく。
次のEncounterまで。
Materia Mutans v0.1
── How Can Change Change the Space of Possible Change?
v0.1
Matter Chemistry 01|Fire
── Matter changes.
火とは何か。
燃えるとは、何が起きていることなのか。
生命を考える前に、物質を見る。
物質は変わる。
Matter changes.
火は、その変化がもっとも露骨に見える場所のひとつである。
1|火は「もの」ではない
薪がある。
酸素がある。
火をつける。
薪が燃える。
やがて薪は失われ、二酸化炭素や水などの生成物が生じ、熱が周囲へ散逸する。
ここで「火」という物質が新しく加わったわけではない。
火は、物質そのものというより、
物質が反応し続けている局所的なprocess
として現れる。
燃料が入り、反応し、生成物が出る。
構成する物質は入れ替わり続ける。
それでも条件が保たれるあいだ、火は火として現れ続ける。
火は「もの」として持続するのではない。
変わり続けることで、現れ続ける。
2|燃焼とはrelationの更新である
元素そのものが燃えて消滅するわけではない。
炭素は炭素であり、水素は水素であり、酸素は酸素である。
変わるのは、その組み合わせである。
結合が切れる。
新しい結合が生じる。
反応物が生成物になる。
元素構文として見れば、燃焼とは、
\[R_0 \rightarrow R_1\]である。
ここで $R$ は、元素間のrelationである。
Elements persist.
Relations change.
物質が変わるとは、少なくとも化学反応においては、元素が消えて別の元素になることではない。
元素間のrelationが更新されることである。
3|COH
生命をまだ持ち込まない。
燃焼だけを見る。
そこにはすでにC、O、Hがいる。
Carbon.
Oxygen.
Hydrogen.
炭素や水素を含む物質が酸素と反応し、結合関係を組み替えながら、より安定な生成物へ移る。
その過程でエネルギー差が熱や光として現れる。
だからCOHは、生命の材料である以前に、
Matter Chemistryの元素である。
結合する。
切れる。
組み替わる。
エネルギーが移る。
物質はすでに動いている。
生命が始まるずっと前から、
Matter changes.
4|5WからHOWへ
燃焼について、5Wを問うことはできる。
何が燃えるのか。
何と反応するのか。
どこで燃えるのか。
いつ燃え始めるのか。
どんな条件で燃え続けるのか。
しかし、それらをなぞっていくと、別の問いが露出する。
\[\boxed{\text{HOW does Matter change?}}\]同じ元素が存在するだけでは、火は現れない。
元素がEncounterし、ある条件のもとでrelationが変わり、その変化が次の変化を可能にする。
火とは、Matterが変わるという事実だけではない。
Matter changes in a certain HOW.
5|火は持続する
一本の薪が燃え尽きれば、その薪はもう燃料ではない。
しかし燃料と酸化剤が供給され、必要な条件が維持されれば、炎は続く。
ここには奇妙な持続がある。
同じ物質が残っているから持続するのではない。
物質が入り、変わり、出ていく。
それでもprocessは続く。
\[Input \rightarrow Reaction \rightarrow Output\]火は、構成物質の保存によってではなく、reactionの継続によって現れ続ける。
だから火は、Matterを考えるためのよいProbeになる。
物質は固定物としてだけ存在しているわけではない。
物質は反応し、流れ、組み替わり、散逸しながら、局所的なprocessを現すことができる。
6|まだ、生命ではない
火は取り込むように見える。
火は変換する。
火は外へ生成物を出す。
火は持続する。
しかし、ここでそれを、摂取、編集、排泄、生命、とは呼ばない。
それらの語を先に置けば、火を生命へ向かう途中駅として読んでしまう。
いま見ているのはMatter Chemistryである。
火が示しているのは、もっと手前のことだ。
\[\boxed{\text{Matter changes.}}\]そして、
\[\boxed{\text{Matter can persist as a changing process.}}\]ここまで。
7|次の謎
しかし、火をなぞると一つの問いが残る。
Matterは変わる。
その変わり方にはHOWがある。
では、
そのHOWそのものに、別のMatterが効くことはあるのか。
反応するMatterではなく、
Matterが反応するHOWを変えるMatter。
そこに次のProbeが現れる。
\[\boxed{\text{Catalyst}}\]火は燃えている。
まだ、生命はいない。
v0.1
Matter Chemistry 02|Catalyst
── Matter affects how Matter changes.
物質は変わる。
Matter changes.
火をなぞると、その単純な事実が露出した。
元素は消えない。
relationが変わる。
結合が切れ、新しい結合が生まれ、反応物は生成物へ変わる。
では、その変わり方そのものは変わるのだろうか。
ここに、触媒が現れる。
1|触媒とは何か
化学反応がある。
\[A \rightarrow B\]しかし、AからBへの道は一つではない。
ある物質 $K$ が加わることで、別の反応経路が可能になることがある。
\[A + K \rightarrow AK \rightarrow B + K\]$K$ は途中で反応に参加する。
一時的に結合することもある。
中間体をつくることもある。
つまり、触媒は反応の外から命令しているわけではない。
触媒自身もEncounterする。
それでも、一連の反応サイクルを通じて触媒は再生されうる。
これをCatalysisという。
2|触媒は反応物ではないのか
触媒もMatterである。
そして触媒も反応する。
ならば、普通の反応物と何が違うのか。
重要なのは、反応の途中で「変わらない」ことではない。
触媒は途中で変わりうる。
違うのは、
反応をまたいで再び反応可能な状態へ戻りうる
ことにある。
\[K \rightarrow K' \rightarrow K\]MatterがMatterにEncounterし、自らも一時的に変わりながら、別のMatterのreaction pathwayに効き、再び次のreactionへ参加できる。
ここには、火とは少し違うHOWがある。
3|FireとCatalysis
火では、
\[Matter \rightarrow Matter'\]が露出した。
もちろん実際の燃焼は多数の素反応からなる複雑なreaction networkである。
それでもProbeとして見るなら、
Matter changes.
でよかった。
Catalysisでは、それだけでは足りない。
触媒というMatterの存在によって、
\[Matter \xrightarrow{HOW_1} Matter'\]の $HOW_1$ とは異なるreaction pathwayが利用可能になる。
つまり、
\[Matter \xrightarrow[\ K\ ]{HOW_2} Matter'\]となる。
触媒が変えているのは、元素そのものではない。
最終的な反応の熱力学的平衡を好きな方向へ決めているわけでもない。
触媒が効いているのは、Matterが変わる経路である。
4|HOWにMatterが効く
ここで構文が一段変わる。
火では、
\[\boxed{Matter\ changes.}\]だった。
触媒では、
\[\boxed{Matter\ affects\ how\ Matter\ changes.}\]となる。
MatterがMatterに作用する。
それ自体は珍しくない。
しかしCatalysisでは、
あるMatterが、別のMatterのchangeそのものではなく、そのchangeのHOWに効いている。
これを、
\[Change \rightarrow HOW\ of\ Change\]の二層化として読むことができる。
ただし、まだ再帰とは呼ばない。
触媒が自分自身のHOWを更新しているわけではない。
ここで露出しているのは、
HOWに別のrelationが作用しうる
ということだけである。
5|Catalystは属性ではない
ある物質が、それだけで「触媒」という種類の物質なのではない。
あるreactionとのrelationにおいて、その物質が触媒として働く。
別のreactionでは、同じ物質が触媒として働かないこともある。
つまりCatalystは、Matterの名前であると同時に、
Matterがreactionのなかで取るrelational role
でもある。
\[{a\ role\ in\ a\ reaction }\]機能は、物だけから決まらない。
relationのなかで露出する。
6|物質は、変化のHOWに効く
ここまで生命はいらない。
情報もいらない。
編集もいらない。
目的もいらない。
物質化学だけで、
\[Matter\ changes\]だけでなく、
\[Matter\ affects\ how\ Matter\ changes\]まで起こる。
これは小さくない。
物質世界には、changeだけでなく、changeのHOWに効くrelationがある。
しかし、それだけではまだ何も選ばれていない。
何を残すのか。
どちらへ向かうのか。
どのHOWを次のHOWへつなぐのか。
そんなことは、まだ問わない。
CatalysisはLifeではない。
CatalysisはEditingでもない。
いま見えているのは、
\[\boxed{ HOW\ can\ be\ affected. }\]というMatter Chemistryの事実だけである。
7|次の謎
火では、Matterが変わった。
触媒では、Matterが変わるHOWにMatterが効いた。
では、この多様なreactionとcatalysisを可能にしている元素構文は、どのようなものなのか。
ここで一度、元素へ戻る。
Carbon.
Oxygen.
Hydrogen.
\[\boxed{\text{COH}}\]生命の材料としてではない。
Matter ChemistryとしてのCOH。
COHは、どこまでMatterを変えられるのか。
そして、どこまでMatterが変わるHOWを変えられるのか。
まだNは入れない。
v0.1
Matter Chemistry 03|COH
── Matter has many ways to change.
物質は変わる。
Matter changes.
さらに、物質は物質が変わるHOWに効く。
Matter affects how Matter changes.
火と触媒をなぞると、物質化学はすでに単純な「変化」だけではないことが見えてきた。
では、その多様なchangeは、何によって可能になっているのか。
一度、元素へ戻る。
Carbon.
Oxygen.
Hydrogen.
\[\boxed{\mathrm{COH}}\]まだ生命はいない。
1|C — Carbon
炭素は四つの価電子をもち、多様な共有結合をつくる。
炭素同士で結合できる。
鎖になる。
枝分かれする。
環になる。
単結合だけでなく、二重結合や三重結合もつくる。
そしてH、Oをはじめ、多様な元素とも結合する。
つまりCは、単に一種類のMatterではない。
Cを含むrelationには、
多数の組み合わせと構造の可能性
がある。
\[C-C-C\]にもなれば、
\[C=C\]にもなり、環にも、枝にもなる。
Matterがchangeするためには、まずchangeしうるrelationの多様性が必要になる。
Cは、その巨大なrelation spaceを開く。
2|H — Hydrogen
水素は小さい。
一つの陽子と一つの電子からなる最も単純な中性原子である。
しかし化学反応のなかでは、その小ささが多様な働きにつながる。
Hは共有結合に参加する。
プロトンとして移動する。
電子移動と結びつく。
OやNなどとの結合を通じて、分子間・分子内の相互作用にも関与する。
Matter Chemistryとして見れば、Hは固定された構造だけではなく、
relationが組み替わる過程そのもの
へ頻繁に現れる。
Hが移る。
電子が移る。
結合状態が変わる。
relationは静止していない。
3|O — Oxygen
酸素は高い電気陰性度をもち、電子分布を強く偏らせる。
CやHとのreactionでは、酸化還元を含む大きなenergy differenceを生みうる。
火で見た燃焼もその一例だった。
\[\text{fuel}+O_2 \rightarrow \text{oxidized products}+energy\]Oがあるから火がある、という単純な話ではない。
しかしOを含むreactionでは、
電子がどこにあり、どこへ移りうるか
が大きく変わる。
元素relationの更新が、energyの移動と結びつく。
Matter changes.
そして、そのchangeにはenergy landscapeがある。
4|COH
Cだけを見ると、多様なstructureが見える。
Hを見ると、relationの移動と組み替えが見える。
Oを見ると、電子分布の偏りとenergy conversionが見える。
ではCOHを一緒にすると何が起こるのか。
ここで大事なのは、
\[C+O+H=\text{Life}\]ではない。
もちろん、
\[C+O+H=\text{Fire}\]でもない。
COHは、特定の一つのprocessを意味しない。
むしろ、
\[\boxed{ \text{a large space of possible relations and reactions} }\]を開く。
構造をつくれる。
構造を壊せる。
電子を動かせる。
プロトンを動かせる。
酸化できる。
還元できる。
エネルギーを放出できる。
別のrelationへ組み替えられる。
COHには、Matterが変わるHOWが多数ある。
5|Fireをもう一度見る
ここで火へ戻る。
炭化水素の燃焼を単純化すれば、
\[C_xH_y+O_2 \rightarrow CO_2+H_2O\]と書ける。
COHのrelationが、別のCOH relationへ移る。
元素は保存される。
relationが変わる。
energyが散逸する。
つまりFireは、COHが取りうるHOWの一つとして読める。
しかしCOH chemistryはFireよりはるかに広い。
同じC、O、Hでも、条件とrelationが違えば別のreactionが起こる。
Matterには、一つの行き先しかないわけではない。
6|Catalysisをもう一度見る
触媒を入れれば、そのreaction spaceの通り方も変わる。
同じ出発物質と生成物のあいだでも、
\[HOW_1\]とは異なる、
\[HOW_2\]が可能になる。
したがってCOHの世界には、
\[\text{possible relations}\]だけでなく、
\[\text{possible changes of relations}\]があり、
さらにCatalysisによって、
\[\text{possible HOWs of those changes}\]まで現れる。
\[\boxed{ Matter \rightarrow Relation \rightarrow Change \rightarrow HOW }\]Matter Chemistryは、すでに多層的である。
7|しかし、COHはどちらへ行くのか
ここで妙なことが起きる。
COHには多様なrelationがある。
多様なreactionがある。
Catalysisによって多様なpathwayも可能になる。
しかし、
どのHOWを通るのか。
という問いは残る。
もちろん実際の化学反応は、熱力学、反応速度、濃度、温度、圧力、溶媒、触媒などの条件によって進行する。
Matterは好き勝手に道を「選ぶ」わけではない。
目的地を知っているわけでもない。
それでも、可能なreaction spaceのすべてが同じように実現するわけではない。
あるrelationが現れ、別のrelationは現れない。
あるpathwayが速くなり、別のpathwayは遅いまま残る。
Matter Chemistryにはすでに、
difference in HOW
がある。
8|COHまで
ここで止まる。
まだInformationとは呼ばない。
Orientationとも呼ばない。
Selectionとも呼ばない。
Editingとも呼ばない。
Lifeとも呼ばない。
いま確認したのは、
\[\boxed{ COH\ supports\ a rich\ space\ of\ chemical\ change. }\]ということだけである。
Fireは、その一つを露出した。
Catalysisは、HOWそのものがMatterによって変わりうることを露出した。
そしてCOHは、そのHOWが展開する広いrelation spaceを露出する。
\[\text{Matter changes.}\] \[\text{Matter affects how Matter changes.}\]そして、
\[\boxed{ \text{Matter has many ways to change.} }\]9|次の元素
ここまでC、O、Hだけを見てきた。
では、このrelation spaceに別の元素を一つ加えると、何が変わるのか。
次に置くのは、
\[\boxed{\mathrm{N}}\]Nitrogen.
生命の元素だからではない。
情報をつくる元素だからでもない。
まだ、そのどちらとも決めない。
ただ一つ問う。
\[\boxed{ \text{What happens to HOW when N enters?} }\]COHにNがEncounterする。
Matter Chemistryは、どう変わるのか。
v0.1
Matter Chemistry 04|N
── What happens to HOW when N enters?
Matter changes.
Matter affects how Matter changes.
Matter has many ways to change.
Fire、Catalysis、COHをなぞると、物質化学はすでに多様なHOWを持っていることが見えてきた。
では、そこへ別の元素を一つ加える。
Nitrogen.
\[\boxed{\mathrm{N}}\]まだ生命はいない。
情報もない。
Nが入ると、Matter ChemistryのHOWに何が起きるのか。
1|N — Nitrogen
窒素原子は五つの価電子をもつ。
多様な共有結合をつくり、単結合だけでなく二重結合、三重結合にも参加できる。
そして重要なのは、窒素がしばしば孤立電子対を持つことである。
この電子対は、ただそこにあるだけではない。
プロトンを受け取る。
別の原子へ電子対を与える。
金属イオンへ配位する。
新しい結合形成に参加する。
つまりNが加わると、COHだけのrelation spaceに、
新しいreaction site
が多数現れる。
Matterが変わる可能性だけでなく、
どこでMatterが変わりうるか
が増える。
2|Nは反応点をつくる
炭素骨格だけを眺めていると、分子のstructureが目立つ。
しかしNを含む官能基では、その局所に異なる電子状態が現れる。
アミン。
イミン。
アミド。
ニトリル。
含窒素複素環。
同じC、H、Oを含む分子でも、Nがどこに入り、何と結合しているかによって反応性は大きく変わる。
つまり、
\[COH + N\]は単なる元素数の追加ではない。
Nの位置と結合状態によって、
\[HOW_1,\ HOW_2,\ HOW_3,\ldots\]が異なってくる。
Where N is matters.
3|プロトンを受け、渡す
Nを含む多くの化学種は、酸・塩基反応に参加する。
ある状態ではプロトンを受け取り、
\[N + H^+ \rightarrow NH^+\]条件が変われば、それを別の場所へ渡すことができる。
ここではMatterが単に生成物へ変わるだけではない。
局所的なプロトン化状態が変わることで、次に可能なreactionが変わる。
\[State_1 \rightarrow State_2 \rightarrow different\ possible\ reactions\]現在のrelationが、次のchangeのHOWに効く。
Catalysisで見た構文が、元素化学の内部でもう一度現れる。
4|電子対を渡す
Nの孤立電子対は、Lewis塩基として別の原子やイオンへ提供されうる。
つまりNは、
relationを受けるだけでなく、新しいrelationをつくる地点
にもなる。
ある分子とEncounterする。
一時的なrelationをつくる。
そのrelationによって電子分布が変わる。
すると別の結合が切れたり、新しい結合が形成されたりする。
ここでも、
\[Matter\ changes\]だけではない。
\[\boxed{ A\ local\ relation\ changes\ what\ can\ happen\ next. }\]という構文が見える。
5|NとCatalysis
ここでCatalystを思い出す。
触媒とは、reaction pathwayに別のHOWを可能にするrelational roleだった。
Nは触媒ではない。
Nを含まない触媒はいくらでもある。
したがって、
\[N \neq Catalyst\]である。
しかしNを含む化学構造は、触媒作用に利用できる多様なreaction siteを提供する。
プロトンを受け渡す。
電子対を与える。
中間体を安定化する。
金属を配位する。
一時的な結合を形成する。
つまりCatalysisというMatter ChemistryのHOWに対して、Nは、
HOWを細かく組み立てる化学的な語彙
を大きく増やす。
6|同じNでも、HOWが違う
しかしNが存在するだけでは何も決まらない。
窒素分子 $N_2$ は非常に安定である。
一方、アンモニア、アミン、アミド、ニトリルなどでは、Nはまったく異なるreactionに参加する。
同じN。
違うrelation。
違うHOW。
したがって、元素構文で重要なのは、
\[N\]そのものより、
\[\boxed{ N\text{-in-relation} }\]である。
元素は単独で構文を持つのではない。
relationのなかでHOWを露出する。
7|COHからCOHNへ
COHでは、structure、electron/proton transfer、energy conversion、多様なreaction spaceが見えていた。
そこへNを加えると、少なくともMatter Chemistryには、
局所的な反応点の多様化
酸・塩基的な切替
電子対による結合形成
配位
中間状態の多様化
が加わる。
すると、
\[\boxed{ Matter\ has\ many\ ways\ to\ change. }\]から、少し違う問いが出てくる。
同じMatterでも、どのsiteでEncounterするかによって、次のHOWが変わる。
\[\boxed{ WHERE\ begins\ to\ affect\ HOW. }\]まだ、それをorientationとは呼ばない。
まだselectionとも呼ばない。
ただ、Matter ChemistryのHOWが局所化してきたことだけを見る。
8|Nは情報ではない
Nを含む分子が、のちに核酸やタンパク質の重要な構成要素になることは知っている。
しかし、いまはそこへ行かない。
NがInformationを生む、とも言わない。
NがLifeを生む、とも言わない。
Nがorientationそのものだ、とも言わない。
ここで確認したいのは、もっと手前である。
\[\boxed{ N\ expands\ and\ localizes\ the\ possible\ HOWs\ of\ Matter. }\]Nがrelationに入ることで、
Matterのどこが、どの状態で、どのreactionに参加しうるか
という差が増える。
HOWに場所ができる。
9|HOWの局所化
Fireでは、
\[Matter\ changes.\]Catalysisでは、
\[Matter\ affects\ how\ Matter\ changes.\]COHでは、
\[Matter\ has\ many\ ways\ to\ change.\]Nまで来ると、
\[\boxed{ Matter\ has\ local\ sites\ that\ affect\ how\ Matter\ changes. }\]と暫定的に言える。
これはまだ再帰ではない。
Editingでもない。
生命でもない。
ただ、
HOWがMatter全体に均質にあるのではなく、relationの特定地点へ局所化しうる。
ここまで。
10|次の元素
では、HOWが局所化しただけで十分なのか。
反応点が増えた。
状態によって次のreactionが変わる。
しかし、それだけでは、
reaction同士をどう結びつけるか
という問いが残る。
ここへ次の元素を置く。
\[\boxed{\mathrm{P}}\]Phosphorus.
生命のエネルギー通貨だから、ではない。
DNAの骨格だから、でもない。
まずMatter Chemistryとして問う。
\[\boxed{ \text{What happens to HOW when P enters?} }\]Nによって局所化したHOWに、Pは何をするのか。
まだ答えは置かない。
v0.1
Matter Chemistry 05|P
── What happens to HOW when P enters?
Matter changes.
Matter affects how Matter changes.
Matter has many ways to change.
Nを加えると、reactionのHOWは局所的なsiteへ分化しうることが見えてきた。
では、さらに別の元素を一つ加える。
Phosphorus.
\[\boxed{\mathrm{P}}\]まだ生命はいない。
ATPもDNAも、いったん忘れる。
PがMatter Chemistryへ入ると、HOWに何が起きるのか。
1|P — Phosphorus
リンは窒素と同じ15族に属する。
しかしNとPは同じではない。
原子の大きさも違う。
形成する結合の性質も違う。
酸素との化学も大きく異なる。
とりわけPは、Oと結びついた多様なリン酸化合物をつくる。
そこでは、
\[P-O\]というrelationが重要になる。
Pは単独でHOWを決めるわけではない。
PがOとどのようなrelationをつくるか。
そこからMatter Chemistryを見てみる。
2|P-O-P
リン酸化学では、リン酸基同士が酸素を介して結ばれることがある。
\[P-O-P\]このrelationは形成されうる。
切断されうる。
別の分子へリン酸基が移されることもある。
つまりP chemistryでは、
ある局所的なchemical stateを、別のMatterとのreactionへ結びつける
ことが可能になる。
一つのreactionが終わる。
それだけではない。
そのreactionによって生じた状態が、
別のreactionの条件を変える。
\[Reaction_1 \rightarrow State' \rightarrow Reaction_2\]ここに、reaction同士の接続が見えてくる。
3|Transfer
P chemistryの特徴の一つは、リン酸基を含むgroup transferである。
ある分子に結合していたリン酸基が、
別の分子へ移る。
\[A-P+B \rightarrow A+B-P\]もちろん実際のreactionはこれほど単純ではない。
重要なのは、
relationの一部が別のrelationへ移されうる
ことである。
Matterが変わる。
そして、そのchangeによって生じたrelationが、
別のMatterのHOWを変える。
Catalysisで見た
\[Matter\ affects\ HOW\ Matter\ changes\]が、ここではreaction間をまたぐ形で現れうる。
4|Coupling
化学反応には、進みやすいものと進みにくいものがある。
それらを適切な中間反応を介して結びつけることで、全体としてreactionを進めることができる。
リン酸化学は、そのようなreaction couplingに利用されうる。
ここで重要なのは「Pにはエネルギーが入っている」という素朴な表現ではない。
Pが魔法のenergy containerなのでもない。
見るべきなのは、
\[Reaction_A\]と
\[Reaction_B\]が、
\[\boxed{ Reaction_A \leftrightarrow P\text{-relation} \leftrightarrow Reaction_B }\]という形で化学的に接続されうることだ。
一つのHOWが、別のHOWに接続される。
5|NからPへ
Nでは、reactionのHOWが局所的なsiteに分化することを見た。
ある場所でプロトンを受ける。
ある場所で電子対を渡す。
ある場所で一時的なrelationをつくる。
仮にこれを、
\[\boxed{ N:\ localization\ of\ HOW\ ? }\]としておく。
Pでは別の特徴が見えてくる。
局所的なreactionが、別のreactionへ接続されうる。
仮に、
\[\boxed{ P:\ coupling\ of\ HOWs\ ? }\]と置いてみる。
まだ定義ではない。
Matter Chemistryをなぞった結果として置くProbeである。
6|HOWからHOWへ
ここでCatalystへ戻る。
Catalysisでは、
\[HOW_1\]に別のMatterが作用して、
\[HOW_2\]が可能になった。
つまり、
\[\boxed{ Matter\ affects\ HOW\ Matter\ changes. }\]だった。
P chemistryでは、それとは少し違う構文が見える。
\[HOW_1 \rightarrow State \rightarrow HOW_2\]あるreactionによって生じたstateが、次のreactionのHOWへ効く。
つまり、
\[\boxed{ HOW_1\ can\ be\ chemically\ coupled\ to\ HOW_2. }\]HOWが一回きりではなくなる。
一つのHOWが、別のHOWへつながる。
7|again
ここで初めて、小さくこの言葉を置いてみる。
\[\boxed{\text{again}}\]Matter changes.
そのchangeが、次のchangeに効く。
さらにそのchangeが、別のchangeへつながる。
\[HOW_1 \rightarrow HOW_2 \rightarrow HOW_3\]まだrecursionではない。
元へ戻っているわけでもない。
自己を更新しているわけでもない。
しかし、
HOWがHOWへ渡される
可能性が見え始める。
Matter ChemistryのHOWが、多層化し始める。
8|PはDirectionではない
ここで急いではいけない。
Pがreactionを「どちらへ進めるか決めている」わけではない。
Pに目的があるわけでもない。
Pが選択しているわけでもない。
したがって、
\[P = Direction\]とはまだ言わない。
まして、
\[P = Information\]でもない。
ここで見えているのはもっと小さい。
\[\boxed{ P\text{-relations can couple chemical changes.} }\]それによって、
あるchangeを別のchangeへ効かせる
ことが可能になる。
Directionがあるとすれば、そのさらに先の問題である。
9|Pは保存でもない
リン酸化された状態は永遠には続かない。
Pを含むrelationも形成され、切断され、交換される。
したがってPを単純に、
\[P = Storage\]と置くこともできない。
むしろP chemistryの面白さは、
固定ではなくtransfer可能なrelation
にある。
保持される。
しかし切れる。
移される。
別のreactionへ渡される。
\[\boxed{ Persistence\ without\ permanent\ fixation\ ? }\]ここにも一つ、妙なHOWが見える。
10|ここまで
Fireでは、
\[\boxed{Matter\ changes.}\]Catalysisでは、
\[\boxed{Matter\ affects\ HOW\ Matter\ changes.}\]COHでは、
\[\boxed{Matter\ has\ many\ ways\ to\ change.}\]Nでは、
\[\boxed{ HOW\ can\ become\ localized. }\]そしてPでは、
\[\boxed{ HOWs\ can\ become\ coupled. }\]と暫定的に置いてみる。
するとMatter Chemistryだけで、
\[Change \rightarrow HOW \rightarrow localized\ HOW \rightarrow coupled\ HOWs\]まで来たことになる。
まだ生命はいない。
まだInformationもEditingもない。
しかしHOWは、少しずつ一枚ではなくなってきた。
11|次の元素
局所化した。
接続された。
しかし、接続されたHOWが複雑になればなるほど、別の問題が出る。
そのrelationは、どうやって形を保つのか。
反応性があるだけでは足りない。
接続できるだけでも足りない。
Matterが変わり続けるなかで、
あるHOWが次のreactionでも再び利用できる形として残ることはできるのか。
ここへ最後の元素を置く。
\[\boxed{\mathrm{S}}\]Sulfur.
まだ、
\[S = Stabilization\]とは決めない。
ただ問う。
\[\boxed{ \text{What happens to HOW when S enters?} }\]Nで局所化し、Pで接続されうるようになったHOWに、Sは何をするのか。
v0.1
Matter Chemistry 06|S
── What happens to HOW when S enters?
Matter changes.
Matter affects how Matter changes.
Matter has many ways to change.
Nを加えると、HOWが局所化しうることが見えてきた。
Pを加えると、HOWとHOWが化学的にcoupleされうることが見えてきた。
では、もう一つ元素を加える。
Sulfur.
\[\boxed{\mathrm{S}}\]まだ生命はいない。
タンパク質も、酵素も、いったん忘れる。
SがMatter Chemistryへ入ると、HOWに何が起きるのか。
1|S — Sulfur
硫黄は酸素と同じ16族に属する。
しかしOとSは同じではない。
SはOより大きく、電子雲も広がっている。
さまざまな酸化状態をとることができ、多様な結合様式とredox chemistryに参加する。
S-H.
S-S.
C-S.
Metal-S.
S-O.
硫黄は、一つのrelationに固定されない。
結合する。
切れる。
酸化される。
還元される。
別のrelationへ移る。
Matter ChemistryとしてのSは、まず、
relationを変えやすい多様な化学的状態
を露出する。
2|S-H
チオールでは、
\[R-SH\]というrelationが現れる。
S-H結合は条件によってプロトンを失い、
\[R-S^-\]となりうる。
この状態のSは、別の原子へ作用し、新しい結合形成や結合切断に参加できる。
つまりSは、
reactionの局所的なsite
として働きうる。
ここだけを見ると、Nで見た化学と少し似ている。
局所的な電子状態が、次に何が起こりうるかに効く。
しかしSには、さらに別のHOWがある。
3|S-S
二つのSは、
\[S-S\]というrelationをつくることができる。
そしてこのrelationは、
\[2SH \rightleftharpoons S-S\]のように、酸化還元条件によって形成されたり切断されたりしうる。
ここで面白いのは、
relationが固定されること
だけではない。
固定されたrelationが、
再び開くことができる。
閉じる。
開く。
結ぶ。
切る。
そしてまた結ぶ。
\[\boxed{ relation \rightleftarrows relation' }\]S chemistryには、可逆的なrelation changeが現れうる。
4|Fixationでは足りない
ここで以前のProbeを疑ってみる。
\[S = Stabilization\]なのか。
確かにS-S relationは、分子構造を安定化することがある。
しかし、Sの面白さを「固定」に限定すると、大事なものを落とす。
S-Sは切れる。
Sの酸化状態は変わる。
Sを含むrelationはredox conditionによって更新される。
つまりSは、
HOWを固定するだけではない。
むしろ、
\[\boxed{ HOW\ can\ persist\ while\ remaining\ changeable. }\]という構文を可能にする場合がある。
残る。
しかし、閉じない。
5|SとCatalysis
Sを含むchemical siteは、触媒反応にも参加できる。
Sが一時的に別のMatterとrelationをつくる。
そのrelationによってreaction pathwayが変わる。
reactionが進む。
そしてSを含むsiteが再び反応可能な状態へ戻ることがある。
ここで、Catalystで見た構文がもう一度現れる。
\[K \rightarrow K' \rightarrow K\]しかし今度は、単なる抽象的なCatalystではない。
S chemistryそのものが、
一時的にrelationを変えながら、再び利用可能な状態へ戻る
ための多様な化学的手段を提供しうる。
\[\boxed{ change \rightarrow return \rightarrow change\ again }\]ここに again がもう一度現れる。
6|Metal-S
Sは金属とも多様なrelationをつくる。
Metal-S relationでは、電子移動やredox chemistryに関わることができる。
重要なのは、特定の生体分子をここで説明することではない。
Matter Chemistryだけを見る。
金属とSがrelationをつくることで、
電子が移動しうる局所的なchemical environment
が形成される。
つまりSは、structureだけでなく、reaction、redox、electron transferを一つの局所relationへ重ねることができる。
HOWが一つの機能に固定されない。
複数のHOWが同じrelationへ重なる。
7|N、P、S
ここで三つを初めて並べてみる。
Nでは、
\[\boxed{ HOW\ can\ become\ localized. }\]というProbeが立った。
Pでは、
\[\boxed{ HOWs\ can\ become\ coupled. }\]というProbeが立った。
Sでは、
\[\boxed{ HOW\ can\ persist\ while\ remaining\ changeable. }\]というProbeが見えてくる。
暫定的に圧縮すれば、
\[\boxed{ N:\ localization }\] \[\boxed{ P:\ coupling }\] \[\boxed{ S:\ reversible\ persistence }\]となる。
まだ元素の定義ではない。
それぞれの元素が常にこの役割を果たすわけでもない。
Matter Chemistryをなぞったときに露出した、
HOWの違い
である。
8|HOWが多層化する
ここまでを振り返る。
Fireでは、
\[Matter\ changes.\]Catalysisでは、
\[Matter\ affects\ HOW\ Matter\ changes.\]COHでは、
\[Matter\ has\ many\ ways\ to\ change.\]Nでは、
\[HOW \rightarrow localized\ HOW.\]Pでは、
\[HOW_1 \rightarrow coupled\ HOW_2.\]Sでは、
\[HOW \rightarrow HOW' \rightarrow HOW\ again\]という可能性が見えてくる。
するとMatter Chemistryだけをなぞっていたはずなのに、
\[\boxed{ HOW \rightarrow HOW\ of\ HOW \rightarrow HOW\ again }\]という多層性が露出し始める。
9|まだRecursionではない
ここで止まる。
\[again \neq recursion\]である。
S-S relationが再形成されるからといって、Matterが自己を認識しているわけではない。
Catalystが再生されるからといって、自己更新しているわけでもない。
Pによってreactionがcoupleされるからといって、目的があるわけでもない。
Nによってreaction siteが局所化するからといって、情報があるわけでもない。
したがって、
\[NPS = Life\]ではない。
しかし、
\[\boxed{ Matter\ Chemistry }\]だけで、
localization
coupling
reversible persistence
again
まで露出した。
これは残しておいてよい。
10|NPS
ここで初めて、三つの元素を一つのProbeとして置く。
\[\boxed{\mathrm{NPS}}\]N、P、Sは生命のために存在するわけではない。
Matter Chemistryの元素である。
それでも、その化学をなぞると、
\[\text{localized HOW}\] \[\text{coupled HOWs}\] \[\text{changeable persistence}\]が重なりうる。
すると一つの問いが生まれる。
\[\boxed{ \text{What happens when these HOWs encounter one another?} }\]局所化されたHOWが、別のHOWへcoupleされ、そのrelationが変化可能なまま持続し、再び次のchangeへ効く。
\[HOW_1 \rightarrow HOW_2 \rightarrow HOW_3 \rightarrow \cdots\]あるいは、
\[HOW_1 \rightarrow HOW_2(HOW_1) \rightarrow HOW_3(HOW_2(HOW_1))\]まで行くのか。
まだ分からない。
11|Matter Chemistryまで
ここで生命へ行かない。
Informationへも行かない。
Editingへも行かない。
Metabolismへも行かない。
Recursionへも行かない。
ただ、Matter Chemistryをなぞった結果として、
\[\boxed{ \mathrm{COH\ |\ NPS} }\]という妙な境目が見え始めたことだけを残す。
COHには、多様なchangeのspaceがある。
Catalysisによって、HOWそのものにMatterが効く。
そしてNPSでは、そのHOWが、
局所化され、
接続され、
変化可能なまま持続する
可能性が見える。
これが本当に分かれ目なのか。
まだ決めない。
次にすることは、生命へ進むことではない。
\[\boxed{ \text{NPSを、もう一度なぞる。} }\]Matter Chemistryは、まだ終わっていない。
v0.1
Matter Chemistry 07|NPS
── When HOWs encounter HOWs.
Matter changes.
Matter affects how Matter changes.
Matter has many ways to change.
そして、Matter Chemistryを元素へ降りてなぞってきた。
N.
P.
S.
それぞれを別々に見ると、異なるHOWが露出した。
\[N:\ localization\ ?\] \[P:\ coupling\ ?\] \[S:\ reversible\ persistence\ ?\]では、これらが同じchemical systemのなかでEncounterすると、何が起きるのか。
\[\boxed{\mathrm{NPS}}\]まだ生命はいない。
1|NPSは物質である
まず確認しておく。
NもPもSも、生命のために存在する元素ではない。
窒素化学がある。
リン化学がある。
硫黄化学がある。
生命がなくてもreactionする。
結合する。
切れる。
移る。
酸化される。
還元される。
Catalysisにも参加する。
したがって、
\[\boxed{NPS \neq Life}\]である。
NPSはMatter Chemistryの内部にある。
だからこそ、ここから始める。
2|N — HOWが局所化する
Nをなぞったとき、重要だったのはNそのものではなく、
\[N\text{-in-relation}\]だった。
Nの位置。
結合状態。
プロトン化状態。
電子対。
配位。
それらによって、同じ分子のなかにも異なるreaction siteが生じうる。
Matter全体が均質にreactionするのではない。
ここでは、このHOW。
別のsiteでは、
別のHOW。
そこで暫定的に、
\[\boxed{ N:\ localization\ of\ HOW }\]というProbeを置いた。
3|P — HOWがHOWへつながる
Pをなぞると、別の特徴が見えた。
Pを含むrelationは形成され、切断され、移されうる。
あるreactionによって生じたchemical stateが、別のreactionへ渡されうる。
\[HOW_1 \rightarrow State \rightarrow HOW_2\]一つのchangeが、次のchangeの条件へ効く。
そこで、
\[\boxed{ P:\ coupling\ of\ HOWs }\]というProbeを置いた。
HOWは一回で終わらない。
HOWからHOWへ。
ここで小さな、
\[\boxed{again}\]が現れた。
4|S — HOWが変われるまま残る
Sではさらに別のHOWが見えた。
Sを含むrelationは、形成され、切断され、酸化され、還元され、再び形成されうる。
\[Relation \rightleftarrows Relation'\]固定されるだけではない。
変化するだけでもない。
あるchemical formが、
再び利用可能なrelationとして現れうる。
そこで、
\[\boxed{ S:\ reversible\ persistence\ of\ HOW }\]というProbeを置いた。
残る。
しかし閉じない。
変わる。
そしてagainできる。
5|三つを重ねる
ここで初めて三つを重ねる。
Nによって、
\[HOW\]が局所化しうる。
Pによって、
\[HOW_1\]が
\[HOW_2\]へcoupleされうる。
Sによって、そのrelationが
\[HOW \rightleftarrows HOW'\]と変化可能なまま再利用されうる。
すると、
\[\boxed{ Localized\ HOW + Coupled\ HOWs + Reversible\ Persistence }\]が同じMatter Chemistryのなかに共存しうる。
これは単なるHOWの種類の増加ではない。
HOW同士がrelationを持ち始める。
6|HOWs encounter HOWs
Catalysisでは、
\[Matter\ affects\ HOW\ Matter\ changes.\]まで来た。
ここでは一つのMatter relationが、別のreaction pathwayに効いた。
NPSを重ねると、さらに問いが変わる。
局所化したHOWがある。
そのHOWが別のHOWへcoupleされる。
そのcouplingが変化可能なrelationとして持続する。
すると、
\[HOW_1 \rightarrow HOW_2 \rightarrow HOW_3\]だけではなく、
\[HOW_2(HOW_1)\]があり、
さらに、
\[HOW_3\bigl(HOW_2(HOW_1)\bigr)\]がありうるのか。
つまり、
\[\boxed{ HOWs\ encounter\ HOWs. }\]MatterだけがEncounterするのではない。
Matterによって成立した変化のHOW同士が、次の変化へ効き合う。
7|多層化
ここで一つ、新しい言葉を置く。
\[\boxed{\text{Multilayering}}\]一つのreactionが複雑だ、という意味ではない。
reactionがたくさんある、という意味でもない。
あるHOWが、別のHOWの条件となり、そのHOWが、さらに次のHOWへ効く。
\[Change\]から、
\[HOW(Change)\]へ。
さらに、
\[HOW(HOW(Change))\]へ。
Matter ChemistryのHOWが、
層を持ち始める。
8|again
そして多層化だけでは足りない。
HOWが一度積み重なって終わるなら、
それは複雑なreaction chainでしかない。
しかしMatter Chemistryには、すでにCatalysisがあった。
触媒はreactionへ参加し、一時的に変わり、再びreaction可能な状態へ戻りうる。
S chemistryにも、
\[Relation \rightleftarrows Relation'\]がある。
P chemistryには、reactionからreactionへのcouplingがある。
N chemistryには、局所的なreaction siteがある。
それらが重なると、
\[HOW_1 \rightarrow HOW_2 \rightarrow HOW_3 \rightarrow HOW_1'\]のような、戻るが、まったく同じとは限らないagainが可能になるのか。
ここで初めて、
\[\boxed{ Multilayering + again }\]というProbeが立つ。
9|まだRecursionではない
ここは急がない。
\[Multilayering \neq Recursion\] \[Again \neq Recursion\] \[NPS \neq Recursion\]である。
reaction networkが循環することと、自己のHOWが自己の次のHOWへ効くことは同じではない。
化学的cycleがあるだけで、自己更新があるとは言えない。
だからまだ、
Information.
Editing.
Self.
Life.
は持ち込まない。
しかし問いは立てられる。
\[\boxed{ When\ does\ again\ become\ recursion? }\]10|COH|NPS
ここでCOHへ戻る。
COHでは、
\[\boxed{ Matter\ has\ many\ ways\ to\ change. }\]が見えた。
reaction spaceがある。
energy conversionがある。
多様なrelationがある。
Catalysisによって、
\[\boxed{ Matter\ affects\ HOW\ Matter\ changes. }\]まで行ける。
そこへNPSを重ねると、暫定的に、
\[N:\ localization\] \[P:\ coupling\] \[S:\ reversible\ persistence\]が露出した。
したがって、
\[\boxed{ COH\ |\ NPS }\]という線が気になり始める。
左がMatterで右がLife、という線ではない。
その線の右側に生命がある、ともまだ言わない。
むしろ、
\[\boxed{ many\ HOWs \quad|\quad HOWs\ affecting\ HOWs }\]という構文上の差が、本当にここにあるのか。
それを問うための線である。
11|NPSは分かれ目か
まだ分からない。
NPS以前にも複雑なCatalysisはある。
NPS以外の元素もCatalysisに参加する。
金属も重要である。
鉱物表面も重要である。
したがって、
\[\boxed{ NPS = Boundary }\]と置くことはできない。
しかしNPS chemistryには、
HOWの局所化
HOW同士のcoupling
変化可能なHOWのpersistence
を同時に実装しうる豊かなchemical spaceがある。
だから、NPSは少なくとも、
\[\boxed{ \text{a probe for the multilayering of HOW} }\]として読む価値がある。
分かれ目なのかどうかは、その先をなぞってから決めればいい。
12|Matter Chemistry
ここまで来ても、まだMatter Chemistryである。
\[\text{Fire}\] \[\downarrow\] \[\text{Catalysis}\] \[\downarrow\] \[\text{COH}\] \[\downarrow\] \[N\] \[P\] \[S\]そして、
\[\boxed{\text{NPS}}\]火ではMatterが変わった。
CatalysisではHOWにMatterが効いた。
COHでは多様なHOWが開いた。
NではHOWが局所化した。
PではHOWがcoupleされた。
SではHOWが変化可能なまま持続しうることが見えた。
NPSでは、
\[\boxed{ HOWs\ can\ encounter\ HOWs. }\]という問いが露出した。
まだ生命はいない。
しかしMatter Chemistryをなぞっていたら、
いつの間にか、
\[\boxed{ \text{HOW does HOW update HOW?} }\]という問いまで来てしまった。
ここで止まる。
次の駅は、まだ決めない。
Preceding EgQE Traces
本稿は、以下のEgQE内部のTraceを背景にもつ。
これらを前提命題として継承したものではない。
Matter Chemistryをなぞり始めた地点で、すでに残されていた先行する軌道である。
TUP-01|TUP Again — How Is Updating?
https://camp-us.net/articles/TUP-01_TUP-Again_How-Is-Updating.html
Fireを、構成するMatterが入れ替わりながらprocessが持続するProbeとして扱った先行Trace。
本稿の
\[\boxed{Matter\ changes.}\]および、
\[\boxed{again}\]をめぐる問いの直接的な前史にあたる。
ただし、
\[Fire \neq Life\]であり、
\[again \neq recursion\]である。
SN-LIF-07|From COH to NOCH — The Fold from Metabolism to Information
https://camp-us.net/articles/SN-LIF-07_From-COH-to-NOCH_The-Fold-from-Metabolism-to-Information.html
COHを生命構文とのrelationから読んだ先行Trace。
Matter Chemistryでは、このCOHをLifeへの途中駅としてではなく、
\[\boxed{\text{Matter has many ways to change.}}\]というMatter側の問いからre-traceする。
SN-LIF-11|CHONPS Syntax — Orientation Elements
https://camp-us.net/articles/SN-LIF-11_CHONPS-Syntax_Orientation-Elements.html
CHONPSそれぞれに構文的なroleを読み取ろうとした先行Trace。
本稿におけるN、P、SへのProbeは、この軌道と接している。
ただし、
\[N \neq Localization\] \[P \neq Coupling\] \[S \neq Persistence\]である。
ここでのN / P / Sは、元素の本質や固定的機能を定義するものではない。
Matter Chemistryをなぞった際に露出したHOWを記録するためのProbeである。
Trace Note
本稿は、これらの先行Traceを統合するために書かれたものではない。
むしろ、
\[\boxed{\text{Life-related Traces}}\]からいったん離れ、
\[\boxed{\text{HOW does Matter change?}}\]と問い直したときに残った最初の軌道である。
したがって、このv0.1に残る飛躍、対応、違和感もまたTraceとして保存する。
\[\boxed{\text{Preceding Trace} \neq \text{Premise}}\]ここから、re-traceが始まる。
\[\boxed{ Materia\ Mutans \quad|\quad Life \quad|\quad Homo\ editus }\]
変わる物質と、編集されるヒトのあいだに、Lifeがいる。
EgQE — Echo-Genesis Qualia Engine
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| Drafted Sep 9, 2026 · Web Sep 9, 2026 |